Depertment of Regional Development

地域創生コース

深谷ゼミ

深谷ゼミでは、地域で暮らす人々の多様な生活史/ライフストーリーの分析を通して、個人の人生や日々の暮らしと地域社会が互いにどのように作用し合っているのかを学びます。

生活史は、「ライフヒストリー」、「ライフストーリー」などと呼ばれることもありますが、社会学や心理学における質的調査のひとつで、個人の生い立ちや人生の語りを聞いて社会について考える調査法、あるいはそこで聞かれた語りそのものを指します。生活構造の変遷や世代間の文化の継承・断絶などを長いタイム・スパンで探求することが可能になります。

その一方で、生活史研究では聞き手と話し手との長時間にわたる双方向のコミュニケーション(対話)が行われるので、話し手が自らの語りで自らを癒したり、自らの生の意味づけを再認識することができるとも言われています。

ゼミでは地域で暮らすさまざまな人々からお話を伺い、ゼミに持ち帰りディスカッションを通して振り返りを行うという作業を行います。各学生が決めるテーマに応じて対象者を選ぶことになりますが、テーマや対象者のいかんにかかわらず、傾聴力や適切な情報を集めるための質問力を養っていくことが求められます。

また、聞き取り活動と並行して、生活史についての考え方や、町の歴史、社会問題等に関する基礎知識を養うための文献講読も行っていきます。

さらに、ゼミでの聞き取り活動が、学生の興味や知的好奇心を満足させるだけで終わらないよう、個々の話し手にとっての有用性、ひいては地域全体にとっての有用性についても考え、成果の還元(アウトプット)方法についてアイディアを募り、実践していきます。