目的
社会的排除による貧困や社会的孤立など、地域で生じている様々な社会問題を社会学的な視点から実証的に明らかにすることを目指します。その上で、社会的な支援や地域づくりのあり方について考えていきます。このような作業を通して社会の現状分析力を身につける。これが本ゼミの基本的な目的です。
対象
取り扱う社会問題として、具体的には、ホームレス、生活困窮、シングルマザーや子どもの貧困、孤立しがちな若者、民族関係などを考えています(分析の対象とする社会問題については、受講者の希望を聞きながら決めていく予定です)。
方法
地域における社会問題を社会学的に解読していくために、ゼミでは以下のことを行います。
- 社会科学の方法論や認識論に関する文献を読み、社会現象を複眼的かつ社会学的にとらえるための分析視角を身につけます。
- 貧困、社会孤立、民族関係などをテーマとした文献について、各自が「テキスト批評(文献の内容紹介、論点や問題の提起など)」を行い、議論を通して理解を深めます。また、国や地域などさまざまなレベルでの問題解決の道筋についても参加者全員で議論します。
- 各自、興味・関心をもつ問題について「問い」を立て、文献や社会調査をもとにしながらゼミ論文・卒業論文を作成します。共通のテーマがあれば共同研究での論文執筆もOKです。なお、ゼミ合宿やフィールドワークも行いたいと考えています。
社会の中の出来事は複雑です。どうなっているのか、なぜそうなるのか、どうすればいいのか、なかなかわかりません。しかし、わからないことの周りを辛抱強くうろつきまわることが大切です。自分の<頭>と<足>で、ともに考えていきましょう。