猪倉農業関連プロジェクト

実習紹介

農業を通じて、農村部の地域活性化をはかることが実習の目的です。北九州市の中でも高齢化率の高い八幡東区猪倉町に活動拠点「猪倉サテライト」を置き、毎週末に宿泊実習を行っています。高槻まちづくり協議会、里山の会部会などの地域団体の方々に指導いただき、農作物を育てたり、まちづくり活動に参加したりしています。2012年度時点では外部オブザーバーとしての参加でしたが、学生の活動の認知と理解が進んだ結果、協議会の規約を改正していただけることになりました。2013年度からは、正式に高槻まちづくり協議会の構成員として活動を行っています。
全国的に少しずつ活力を失いつつある地域とどのようにして関わるのか、地域社会に受け入れてもらうアプローチとは、という大きな課題を前に、地域のニーズを聞きながら活動をするというのが守るべきスタンスです。地域をどうしたいか、という外からの投げかけではなく、地域の人を主体にし、支えとして寄り添うことで信頼を得てきた経緯があります。
ここでの「農業」というのはひとつのツールです。地域の人との共通の話題であり、採れたものを販売して活動資金を作ります。自治会長さんたちに協力いただきながら、地域内の独居高齢者への移動販売活動や買い物難民対策として実施している「わいわい市場」も共同で運営しており、私たちの自家製野菜の販売もしています。野菜を調理して昼食会を開くことも、地域の方に教えてもらって高菜漬けなど加工品を作るという取り組みもあります。農業を中心に置いた個人と個人のつながりが、大きな輪になっていく実感を得ているところです。
学生たちにはまた、自然相手という農業を通して、必ずしも予定通りにいかない現状をどのように調整するかといった対応そのものも学習になっています。現在のところ、活動が大規模化してきたこと、ニーズがありながらまわりきれていないふれあい訪問も多いことから、野菜を安定供給するためにも、計画的に活動する必要が出ています。「農業の自立化」。もちろん困難なことですが、大きな目標です。

 

実習成果報告

私は、このプロジェクトに入ってすぐの約半年間は、ただ先輩の背中についていき、がむしゃらに行動することで精一杯でしたが、1年生の後半になると活動にも慣れ、「なぜこの活動をしているのか」考えて行動できるようになりました。2年生では、私は猪倉農業関連PJのプロジェクトリーダーを務めさせていただき、高槻まちづくり協議会や猪倉町内会、里山の会といった会議等に参加し、地域の方の生の声、本音を聞く機会が多くなりました。その中で、地域と学生の関係の在り方について考えるようになりました。学生が主役となった活動になりがちですが、活性化をしていくうえで重要なのは、住民が主体となった地域活性化だと思います。私は今年で猪倉農業関連PJに入り3年目を迎えますが、これからは自分たち学生が主役となるのではなく、猪倉・高槻地域の皆さんと共に考え、悩み、地域の皆さんと一緒に魅力ある地域を作り上げていきたいと考えています。

今まであなたは地域の変化を体験した事がありますか?私が人生で初めて地域の変化を体験したのは、地元である熊本県の牛深町が廃れていく変化でした。この体験があり、私自身は地元を元気にしたいと感じ地域創生学群に入学しました。この地創事書を手に取っている方で、そのような体験や思いを持っている方もいると思います。私たちが活動させて頂いている猪倉・高槻地域も高齢者問題など様々な地域課題を抱えています。私は2年間、この地域で活動し、人生で2度目の地域の変化を体験しました。その変化とは、地域を元気にしようとする地域住民の増加です。この変化は、数値としては出づらいですが、地域住民の意識は確かに変わったと実感しています。また、この地域の変化を感じるためには、継続して同じ地域に入り込み、地域との信頼関係を構築することが不可欠です。先輩方から受け継いだ地域との繋がりを大切にし、地域の活性化に繋げていきたいです。